「社員を雇う際には何をしたらいいですか!!」
そんなご質問をよくいただきますので、簡単にまとめたいと思います。
準備するべきこと
①労働条件通知書
書く内容は法律で決まっています。どんな条件で雇うのか、労働条件をしっかり明示しましょう。特に労働時間と休日、給与は明確にしておくべきです。
②社会保険・労働保険・雇用保険
加入のルールはこうなっています。
雇用保険:原則として、週の所定労働時間が20時間以上で、31日以上雇われる見込みのある人。
昼間の学生などは適用除外です 労働保険(労災):全員 社会保険(健康保険・厚生年金保険):週の所定労働時間と月の所定労働日数が、同じ事業所の通常の労働者の4分の3以上の人。
4分の3未満でも、厚生年金の被保険者が常時50人を超える企業や、労使合意で適用拡大を届け出た事業所では、週20時間以上・所定内賃金が月額8.8万円以上・学生でない、を満たす短時間労働者が加入対象になります
③勤務簿
タイムカードより、勤怠システムの導入がおすすめです。
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④給与計算
エクセルだと大変なのでシステムを使いましょう。
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⑤就業規則
常時10人以上の労働者を使う事業場は、就業規則を作って労働基準監督署に届け出る義務があります(労働基準法89条)。会社単位ではなく事業場単位なので、店舗や営業所が複数あるなら、それぞれで10人以上かを数えます。
パート・アルバイトも人数に入ります。10人未満の事業場に義務はありませんが、作っておいたほうがいいと思います。下記のようなケースで困る場合があります。
- ・社員が休職するとき
- ・社員を懲戒処分したい
- ・社員を退職させたい
- ・社員の親族の慶弔取扱い
などなど。
⑥労働者名簿
法律で必要。
⑦有給の管理
勤怠システムで対応するのがおすすめです!
もっと重要なこと
上記には、法律で決まっているものと、やっておくと楽になるものが混ざっています。労働条件の明示、労働保険・社会保険の加入、労働者名簿、有給の管理は法律上の義務です。勤怠システムや給与システムを使うこと自体は義務ではありませんし、10人未満の事業場の就業規則の届出も義務ではありません。やらなきゃいけないことが結構あります。
ただ、それよりも重要なのは「会社と社員が納得して、合意しておくこと」だと考えています。
そして、合意に大切なのは理由です。
つまり「なぜそういうルールなのか」ということまで説明し、合意を得た上で働いてもらうのが理想的だと思います。
労働トラブルや早期退職が発生する際に、最も原因として多いのは「こんなつもりじゃなかった」というすれ違いです。
聞いてない、知らない、そんなつもりじゃない。このようなすれ違いからトラブルに発展するケースが非常に多く見受けられます。
- ・労働時間は何時から何時なのか
- ・どこまで自由度があるのか
- ・給与はどういう仕組みなのか
- ・残業は?
- ・有給は?
- ・休日や休暇は?
など労働契約に関すること。
- ・そもそも、どんなミッションや業務なのか
- ・これから会社はどうなっていきたいのか
- ・従業員にどうなって欲しいのか
- ・どんな働きを評価するのか
- ・働く人に何を求めているのか
など、人事戦略的なこと。
簡単にいうと、
「会社として何を約束して欲しいのか」
「逆に、働く上で会社に何を約束して欲しいのか」
というすり合わせをどれだけしておくかが重要だと思います。
労働条件通知書を渡して「読んどいて~」ではこのすり合わせは難しく、やはり入社前にどこかの時点で、きちんと話をしておきましょう。制度や求める約束の理由を説明して、両者の合意をなるべく明確にしておくことが重要です。
できれば、すべての事項について「なぜ」という理由をちゃんと説明できると良いでしょう。「なぜ」に答えられることは合意形成の第一歩です。
人は、理由のわからないものには納得しません。
「他の会社もそうだから」よりも「なぜ」に答えることができる人事制度を目指したいものです。
人が辞める理由はいろいろありますが、中小企業で最も大きいのは「経営者または上司が信用できなくなったから」ではないかと思います。
「信用できなくなった」というのは「合意したことが説明もなく実行されなかった」から引き起こります。
当然、会社はどんどん変わりますから、当初の約束が守れないときもあるかもしれません。
ただ、説明して、納得してもらう過程はやはり必要です。
ダメなことは「ごめんね、ダメだった」と伝えたほうが信用は維持されます。
まとめ
せっかくいろいろ用意しても、社員との合意が無ければ意味がありません。
「一緒に働く人と合意する」。簡単なようで難しいことです。でもここが一番重要なんですというお話でした。
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