「ChatGPTは触ったけど、業務は変わらなかった」という先生へ
最近、同業の社労士の先生から「AIエージェントって、実際どう使ってるんですか?」という質問をいただくことが増えました。
ChatGPTは試した。便利そうなのはわかる。でも、いざ自分の業務に当てはめようとすると、うまくハマらない。結局、たまに文章の下書きを頼む程度で止まっている——。そんな声をよく伺います。その感覚は、私たちも通ってきた道なのでよくわかります。
私たちは顧問先約80社を支援する現役の社労士法人です。そして今、日常業務のかなりの部分を「AIエージェント」と一緒に回しています。最初から計画的にやったわけではなく、「これ、AIに任せられないかな」と試した積み重ねの結果です。
ご要望が増えてきたこともあり、このたび全国の社労士の先生に向けて、私たちのAIエージェント活用の手順をそのままお伝えする「社会保険労務士事務所のためのAIエージェント実務研修」(全6回)をご用意しました。この記事では、その土台となる私たちの実例をご紹介します。
そもそも「AIエージェント」は、ChatGPTとどう違うのか
「AI活用」と聞くと、ChatGPTに質問を投げて答えをもらう使い方を思い浮かべる方が多いと思います。これは「使う」AIです。便利ですが、一問一答が中心で、業務の流れそのものは変わりにくい。
一方で、AIエージェントは「任せる」AIです。「この勤怠データをチェックして、おかしいところだけ一覧にして」と頼むと、ファイルを読み、計算し、結果をまとめるところまでを一連の作業として進めてくれます。
この違いは小さく見えて、業務へのインパクトはかなり大きいと考えます。単発の質問で終わるのか、作業のかたまりごと引き受けてくれるのか。社労士業務のように「決まった手順を、正確に、大量に」こなす仕事ほど、後者の効果が出やすい領域だと感じています。
私たちが使っているのは、こうしたAIエージェントの一つである「Claude Code」です。特定の労務SaaSではなく、汎用のAIエージェントを自分たちの業務に合わせて組み込んでいる、というのが私たちのスタイルです。
私たちが実際にやっている、社労士業務のAI活用4例
机上の理論ではなく、毎日動かしている使い方を4つご紹介します。
① 規程・通知文・申請書類の自動生成
社労士業務の中核である規程類の作成や、各種通知文・申請書類の作成は、AIエージェントとの相性がとても良い領域です。
クライアントの状況や要望を整理して渡すと、法令に沿ったドラフトが数分で出てきます。自社のテンプレート書式に合わせてWord形式で出力するところまで任せられます。
以前はひな形を引っ張ってきて条文を書き換えて……と半日仕事だったものが、ドラフト作成は一気に短縮されました。最終チェックは必ず人間が行いますが、「ゼロから書く時間」がなくなったインパクトは大きいです。
② 勤怠チェックと freee人事労務の連携
毎月の給与計算前の勤怠チェックは、地味ですがミスの許されない作業です。
打刻漏れ、残業時間の計算、変形労働時間制の過不足などをAIエージェントで全件チェックし、異常が出たところだけ人が確認する流れに変えました。さらに、私たちは freee人事労務とAPIで連携させ、勤怠データの取得から突き合わせまでを一気通貫で動かしています。
大量のデータを漏れなく確認する作業は、AIが最も得意とするところの一つだと考えます。
③ 給与計算の異常検知・前月比較
給与計算では、「先月と比べて、おかしな動きをしている人はいないか」のチェックが重要になります。
支給額が前月から大きく動いた人、控除額に不自然な変化がある人などを、前月データと自動で突き合わせて検出させています。人の目だけでは見落としがちな差分を、AIエージェントが先に拾ってくれるので、確認の精度と速さが変わりました。
④ 助成金・法改正のリサーチ
社労士にとって、法改正や助成金のキャッチアップは生命線です。ここもAIエージェントを組み込んでいます。
最新情報を調査・要約させ、改正前後の対比や「顧問先にどう影響するか」の整理までを任せます。情報を集めて並べる作業はAIに、「顧客にどう影響するかの判断」は人間に——という役割分担が機能しています。
「机上の理論」ではなく、運用中の手そのものをお伝えします
AIの話は、セミナーで聞くと「すごそう」で終わりがちです。でも、いざ自分の事務所に持ち帰ると再現できない。それではもったいないと考えています。
そこで研修では、全科目を、社労士事務所の担当業務そのものにしました。就業規則・附属規程の生成、雇用契約書の一括作成、顧問先規程の横断点検、勤怠・給与計算前チェックの自動化、定型業務の自動実行——私たちが実際の業務で使っている手順を、そのままお伝えします。
形式は全6回(1回2時間15分・うち休憩15分、実訓練12.0時間)の同時双方向オンライン(Zoom)です。各回で先生ご自身の事務所の文書やデータを使うので、研修中に仕上げたものをそのまま現場で使えます。
個人情報の取り扱いを、どう考えるか
社労士業務でAIを使うとき、誰もが気にするのが個人情報の取り扱いです。マイナンバーや給与情報など、扱うデータの機微性が高いのが私たちの仕事の特徴です。
研修では、第1回で顧客情報を扱う際の分離・マスキング運用を設定します。個人情報を含む資料は、AIに渡す前にマスキングする手順を踏みます。うまくいくところも、人の確認が欠かせないところもお伝えします。「便利です」だけで終わらせないことに、現役社労士法人が教える意味があると考えています。
まずは無料相談へ(社会保険労務士事務所のためのAIエージェント実務研修)
「自分の事務所の業務で、どこまでできるのか確かめたい」という先生は、まず無料相談をご利用ください。担当業務を伺い、カリキュラムが業務に合うか、助成金を活用できるかをご案内します。
- ・全6回/実訓練12.0時間/同時双方向オンライン(Zoom)。貸切での通学制も可
- ・受講料385,000円/名(税込)
- ・人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)の対象。中小企業で経費助成の割合が高い場合、実質8万円強/名の負担となる例があります
- ・助成金の申請は、グループの社会保険労務士法人 労務ニュースが引き受けます
※助成金の支給は労働局の審査によります。支給を保証するものではありません。
▶ 社会保険労務士事務所のためのAIエージェント実務研修の詳細・無料相談はこちら
基礎から学びたい先生へ
「社労士業務に限らず、まず基礎から自分の手で動かせるようになりたい」という方には、AIエージェント入門講座(全6回)もご用意しています。セットアップから書類自動化、API・連携、HP/LP制作まで、Claude Codeを実務に組み込む力を全6回で身につける実践研修です。人材開発支援助成金の対象講座でもあります。
▶ AIエージェント入門講座 全6回の詳細はこちら
また、「いきなり研修や相談はハードルが高い」という方には、毎月開催している無料のオンラインAI勉強会もあります。
- ・毎月第2木曜日 12:00〜13:00(Zoom・参加費無料・出入り自由)
- ・開催案内はLINEオープンチャット「労務ニュース_AI勉強会」で配信
▶ AI勉強会のLINEオープンチャットはこちら
まとめ
- ・ChatGPTを「使う」段階から、業務を「任せる」AIエージェントの段階へ
- ・私たちは現役社労士法人として、規程作成・勤怠チェック×freee連携・給与の異常検知・助成金/法改正リサーチをAIエージェントで日々回しています
- ・全科目を社労士事務所の実務で組んだAIエージェント実務研修(全6回・実訓練12.0時間)をご用意しました
- ・個人情報の取り扱いは、第1回の分離・マスキング運用から学びます
AI活用は「まずやってみる」から始まると考えています。最初から完璧な仕組みを作る必要はありません。まずは無料相談で、先生の事務所のどの業務から始めるかを一緒に考えませんか。
