「AIって便利そうだけど、結局どう使えばいいの?」
経営者の方と話していると、よくこの質問をいただきます。ChatGPTが出てきてから「なんかすごいらしい」という空気はあるけど、自分の仕事にどうハマるのかがピンとこない。その気持ち、すごくわかります。
僕自身、社労士事務所の代表として日々の業務をこなしながら、「これ、AIに任せられないかな」と試行錯誤してきました。で、気づいたら業務のかなりの部分をAIと一緒に回している状態になっていた。
今日は、僕が実際に社労士業務でAIをどう使っているか、そのままお見せします。「すごいでしょ」という話ではなく、「こういう使い方もあるんだ」と思ってもらえたら嬉しいです。
① 就業規則・規程類の作成
社労士の仕事の中核である就業規則の作成。これ、実はAIとの相性が抜群なんですよね。
やっていること:
- ・クライアントの要望や会社の状況をAIに伝える
- ・法令に準拠した就業規則のドラフトを自動生成
- ・自社のテンプレートに合わせてWord形式で出力
何が変わったか:
以前は就業規則を1本仕上げるのに、ひな形を引っ張ってきて、条文を書き換えて、体裁を整えて……と半日以上かかっていました。今はドラフトが数分で出るので、僕の時間は「内容の精査」と「クライアントへの説明」に集中できます。
もちろん最終チェックは必ず人間がやります。AIが出したものをそのまま納品することは絶対にありません。でも、ゼロから書く時間がなくなったのは本当に大きい。
② ルールブック・概要説明書への変換
就業規則って、法律用語が多くて従業員にはわかりにくいですよね。だから最近は「ルールブック」や「概要説明書」をセットで作ることが増えています。
やっていること:
- ・完成した就業規則をAIに読み込ませる
- ・「従業員が読んでわかる言葉に直して」と指示
- ・堅い条文が、やさしい日本語の説明資料に変換される
例えば「年次有給休暇は、労働基準法第39条の定めるところにより……」が、「入社して半年たったら、有給が10日もらえます。使うときは○日前までに申請してください」になる。
これだけで従業員の理解度が全然違います。しかも就業規則を変更するたびに説明書も一瞬で更新できる。「規則は作ったけど誰も読んでない」問題、けっこう解決します。
③ 勤怠チェックの自動化
毎月の給与計算前に行う勤怠チェック。地味だけど、ミスが許されない作業です。
やっていること:
- ・シフト表と実際の打刻データをAIに突き合わせさせる
- ・打刻漏れ、残業時間の計算ミス、変形労働時間制の過不足を自動検出
- ・問題があれば重要度別に報告してくれる
何が変わったか:
人の目だけでチェックすると、どうしても見落としが出ます。特に変形労働時間制やフレックスタイムが絡むと計算が複雑になる。AIに「まず全件チェックさせて、異常値だけ人が確認する」という流れにしたことで、精度が上がって時間は減った。
これ、まさにAIが得意なことなんですよね。大量のデータを漏れなく確認する作業。人間がやると疲れるし飽きるけど、AIは文句も言わずに正確にやってくれます(笑)。
④ 法改正チェック
社労士にとって法改正のキャッチアップは生命線です。これもAIを活用しています。
やっていること:
- ・AIに最新の法改正情報を調査させる
- ・改正前後の対比表を自動作成
- ・「この改正でうちのお客さんに影響あるか」「何をすべきか」を整理
法改正って毎年のように何かしら出るので、全部を自分で追いかけるのは正直しんどい。AIに「まず情報を集めて整理して」と任せて、僕は「お客さんにどう影響するか」の判断に集中する。
判断は人間、調査と整理はAI。この役割分担がめちゃくちゃうまく機能しています。
⑤ 議事録の自動作成
クライアントとの面談やチーム内の打ち合わせ。議事録をちゃんと残すのは大事だけど、正直面倒ですよね。
やっていること:
- ・オンライン会議の音声を自動で文字起こし
- ・AIが文字起こしから決定事項・担当者・期限を抽出
- ・フォーマットに沿った議事録を自動生成
これのいいところは、会議が終わった瞬間に議事録のドラフトができていること。「あの会議で何決めたっけ?」がなくなりました。
しかも「この議事録の内容をもとに提案書作って」みたいなことも、そのままAIに指示できる。会議 → 議事録 → 次のアクション が一気通貫で回るようになりました。
⑥ 助成金申請書の作成補助
助成金の申請書類って、様式が決まっていて記載項目も多い。これもAIとの協業で効率化しています。
やっていること:
- ・クライアントの情報と助成金の要件をAIに整理させる
- ・申請書の各項目に対する記載案を自動生成
- ・必要な添付書類のチェックリストも出してくれる
ゼロから書く必要がなくなるので、「書く」から「確認・修正する」に仕事が変わった感覚です。
特に人材開発支援助成金みたいに記載項目が多い書類は、下書きがあるだけで全然違います。空欄を前にして「何書こう……」と悩む時間がなくなりました。
⑦ 研修資料の作成
うちの事務所では企業向けにAI活用研修も提供しているんですが、その研修資料自体もAIを使って作っています。
やっていること:
- ・研修のテーマ・対象者・時間をAIに伝える
- ・「問いかけ → 体感 → 理解」の流れで構成を自動提案
- ・スライドの中身まで下書きしてくれる
実際に高校の先生向けにAI活用研修を連続7回でやっているんですが、毎回テーマが違うので資料作りが大変。AIに構成と下書きを任せることで、僕は「伝え方」や「ワークの設計」に集中できるようになりました。
AIを使って、一番変わったこと
こうやって並べると「めちゃくちゃ使ってるな」と自分でも思いますが、一番大きいのは「僕の時間の使い方が変わった」ことです。
- ・文書をゼロから書く時間 → クライアントと話す時間に
- ・データを手作業でチェックする時間 → 制度設計を考える時間に
- ・調べものに費やす時間 → 判断と提案の時間に
要するに、「作業」が減って「仕事」が増えた。
AIは「仕事を奪う」んじゃなくて、「仕事の中身を変える」ものだと実感しています。面倒な作業を引き受けてくれるから、僕たちは本来やるべきこと――お客さんの課題を解決すること――にもっと集中できる。
「うちでもAI使えるかな?」と思ったら
ここまで読んで「うちの会社でも使えそうだな」と思った方もいるんじゃないでしょうか。
ただ、「じゃあ明日からChatGPTを……」とやっても、たぶん最初はうまくいきません。僕も試行錯誤の連続でした。大事なのは、自分の業務に合った使い方を見つけること。
そこで、いくつかの入口を用意しています。
まずは無料で体験:AI勉強会(毎月開催)
僕が毎月やっている無料のAI勉強会があります。
- ・毎月2回~3回不定期開催
- ・参加費無料、出入り自由
- ・「AIって何ができるの?」レベルの方も大歓迎
お昼休みに気軽に覗いてみてください。
LINEオープンチャット「労務ニュース_AI勉強会」で開催案内を配信しているので、まずはそちらに参加いただくだけでもOKです。
自社に導入したい経営者向け:AI顧問
「AIに興味はあるけど、一人じゃ何から手をつけたらいいかわからない」
そんな経営者のために、AI顧問というサービスを始めました。
- ・月2回のオンライン面談で、経営者の「これAIでできない?」にその場で回答
- ・聞くだけじゃなく、面談中に実際の業務資料や仕組みを一緒に作る
- ・「社内文書の自動化」「営業資料のたたき台作成」など、具体的な業務にAIを落とし込む
いわば、「聞くだけで終わらない、その場で作るAI相談室」です。DX担当者がいない中小企業でも、僕が伴走するのでご安心ください。詳しくはお気軽にお問い合わせください。
社員にもAIを使わせたい企業向け:AI活用研修
AI顧問で「これはいい」と実感された経営者から、「社員にも使えるようにしてほしい」というご要望をよくいただきます。
そんな企業向けに、AI活用研修を提供しています。
- ・ChatGPT・Claude・Googleツールなどを実務で使えるレベルまで習得
- ・人材開発支援助成金(リスキリング支援コース)対応 → 1人あたりの研修費用38.5万円のうち、約30万円が還付。実質負担は約8.5万円/人
- ・座学ではなく、自分の業務データを使って実践する形式
「AI研修って高そう」と思うかもしれませんが、助成金を使えば1人5万円台。正直、やらない理由がないと思っています。
AIの活用って、結局は「まずやってみる」に尽きます。完璧な仕組みを最初から作ろうとしなくていい。まず動いて、修正する。
僕がいつも言っている「行動が先、完璧は後」の精神で。
まずはAI勉強会で、一緒に体験してみませんか。
社会保険労務士法人 労務ニュース
代表 倉田 諒
- HP:https://roumunews.jp/
- AI勉強会の参加:LINEオープンチャット「労務ニュース_AI勉強会」
