キャリアアップ助成金 正社員化コース【2026年度版】最大80万円を取る方法

仕事術

この記事でわかること

  • ・2026年度(令和8年度)の正社員化コースの支給額と新ルール
  • ・1人あたり80万円を取るカギ「重点支援対象者」の条件
  • ・令和8年4月新設の「情報公表加算20万円」を取る方法
  • ・研修と組み合わせて加算を狙う実務テクニック

「うちでも非正規の社員を正社員に登用したいんだけど、助成金って結局いくらもらえるの?」

「キャリアアップ助成金って、毎年制度が変わって追いきれない…」

こういうご相談、本当によくいただきます。

社会保険労務士法人 労務ニュースは、これまでに累計6億円超の助成金申請をサポートしてきました。その経験から言うと、キャリアアップ助成金の正社員化コースは「制度を正しく理解して使うかどうか」で支給額が倍以上変わる助成金です。

特に令和8年4月8日から新設された「情報公表加算20万円」は、知っているか知らないかだけで20万円の差がつきます。今回は、2026年度の最新ルールを実務目線でまとめました。

キャリアアップ助成金正社員化コースのイメージ

キャリアアップ助成金 正社員化コースとは?2026年度の変更点

キャリアアップ助成金 正社員化コースは、有期契約労働者やパート・アルバイトを正社員に転換した中小企業に支給される助成金です。労働基準法・職業安定法・パートタイム有期雇用労働法などを前提に、非正規雇用労働者の処遇改善を促す目的で作られています。

2026年度(令和8年度)の主な変更点はこちらです。

  • 令和8年4月8日から「情報公表加算」が新設(中小企業20万円/大企業15万円)
  • ・派遣労働者の直接雇用加算(旧28.5万円)は2025年度に廃止 → 「重点支援対象者」枠に統合済み
  • ・重点支援対象者の支給額は第1期+第2期の合計で最大80万円(中小企業)

つまり、「2026年度から制度が大きく変わった」というよりは、2025年度に再編された制度に「情報公表加算」というオプションが追加されたというのが実態です。


1人あたりいくらもらえる?支給額の全体像

正社員化コースの支給額は、転換前の雇用形態と「重点支援対象者」かどうかで決まります。中小企業の支給額は次の通りです。

転換区分重点支援対象者その他
有期 → 正規80万円(第1期40万+第2期40万)40万円(第1期のみ)
無期 → 正規40万円20万円

ポイントは「重点支援対象者かどうか」で受給額が倍違うことです。重点支援対象者になる主な条件はこちら。

  • ・雇入れから3年以上の有期契約労働者
  • ・雇入れから3年未満で長期不安定雇用の状態にあった方
  • ・派遣労働者を直接雇用した場合
  • ・母子家庭の母・父子家庭の父
  • 人材開発支援助成金の特定訓練を修了した方

最後の項目、これが今日のキモのひとつです。後ほど詳しく説明します。


【新設】令和8年4月8日からの「情報公表加算」20万円を取るには

2026年度の目玉が、令和8年4月8日から新設された「情報公表加算」です。中小企業なら1事業所につき1回20万円が加算されます(大企業は15万円)。

公表する情報は3つ

加算を取るには、以下の3項目を自社の採用ページや厚労省「しょくばらぼ」で公表する必要があります。

  • ・正社員転換制度の概要(対象者・要件・実施時期など)
  • ・直近3年度の正社員転換実績数
  • ・雇入れから正社員転換までの平均期間および最短期間

注意点

  • 令和8年4月8日以降に転換した労働者が対象
  • ・1事業所につき1回限り(2回目以降は加算されない)
  • ・公表は支給申請日までに完了している必要がある

「うちのホームページに採用情報を載せてるだけ」では足りません。転換実績の数字まで載せる必要があるので、申請前に準備しておきましょう。


「2回目の40万円」を確実に取る方法 ─ 重点支援対象者になるルート

正社員化コースで一番もったいないのが、第1期40万円だけ受給して第2期40万円を取り逃すパターンです。

第2期40万円を取れるのは、転換した労働者が重点支援対象者に該当する場合だけです。逆に言えば、最初から「重点支援対象者になる条件」を満たすように設計しておけば、1人あたりの受給額が倍になります。

よく使われるルート3つ

  •  3年ルートを使う:有期で3年以上雇用した後に正社員化する
  •  派遣社員を直接雇用する:派遣からの直接雇用は重点支援対象になる
  •  研修を受講させる:人材開発支援助成金の対象訓練を修了後に正社員化

経営者の方からすると「3年も待てない」というケースも多いと思います。その場合、研修を活用するルートが現実的におすすめです。

研修と組み合わせて助成金を最大化するイメージ

研修受講と組み合わせる ─ 人材開発支援助成金との併給活用法

これ、知っている経営者は本当に少ないんですが、人材開発支援助成金の対象訓練を修了した労働者を正社員化すると、自動的に「重点支援対象者」になる仕組みになっています。

対象になる訓練コース

  • ・人材育成支援コース
  • ・事業展開等リスキリング支援コース
  • ・人への投資促進コース

これらの訓練を修了してから正社員化することがポイントです。訓練の途中で転換してしまうと加算対象になりません。

併給で何が起きるか

仮に1人を正社員化する場合、こうなります。

パターン受給額(中小企業)
訓練なしで正社員化(その他)40万円
訓練修了後に正社員化(重点支援対象者)80万円
さらに人材開発支援助成金の訓練経費・賃金助成数十万円〜(コースによる)
さらに情報公表加算(令和8年4月8日以降)+20万円

合計で100万円超になるケースもあります。「訓練を受けさせる時間とコストをかけても、助成金で回収できる」設計ができるのが、この組み合わせの強みです。


申請の流れと注意点

正社員化コースの申請は、順番を1つでも間違えると受給できません。実務でよくある失敗ポイントも含めて解説します。

申請の基本フロー

  1. キャリアアップ計画書を提出(転換日の前日まで)
  2. 就業規則に正社員転換制度を規定し、労基署へ届出
  3. ・有期労働者として6か月以上雇用
  4. ・正社員へ転換し、転換後の賃金で6か月支払い
  5. ・賃金支払い完了から2か月以内に第1期支給申請
  6. ・重点支援対象者は、さらに6か月後に第2期支給申請

よくある失敗パターン

  •  キャリアアップ計画書を出す前に転換してしまった → 受給不可
  •  就業規則に転換制度の規定がない → 受給不可
  •  転換前後の賃金が3%以上増額されていない → 受給不可(残業代・通勤手当・歩合給は除いて比較)
  •  3親等以内の親族を対象にした → 受給不可

特に最初の「計画書を出す前に転換してしまった」は、年に何件もご相談いただくミスです。「計画書は転換日の前日まで」という時間制限を見落とさないでください。


助成金で失敗しないために ─ 社労士事務所からのアドバイス

最後に、これまで助成金累計6億円超の申請を支援してきた立場から、お伝えしておきたいことがあります。

助成金は「制度設計」が9割

助成金は、申請書を出すタイミングで頑張っても遅いです。就業規則の整備、雇用契約書の書き方、賃金規程の設計、研修計画の立て方といった「事前の制度設計」で、もらえる金額が決まります。

たとえば賃金要件の「3%以上増額」は、転換前6か月と転換後6か月の平均で見ます。この6か月が偶然残業の少ない月にかぶると、思ったより賃金が増えていない判定になるケースもあります。こういうのは、最初から計算を組み立てておかないと防げません。

制度を全部覚えるよりも、相談先を持っておく

キャリアアップ助成金は、ほぼ毎年要件が改正されます。経営者がすべて追いかけるのは正直、現実的じゃないです。

社会保険労務士法人 労務ニュースでは、お客様の人事計画を踏まえて「どの助成金をどう組み合わせると最大化できるか」を設計するところからお手伝いしています。累計6億円超の申請実績で培ったノウハウで、漏れなく取りきります。

「うちの会社で使える助成金あるかな?」というレベルのご相談から大歓迎です。


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