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テキストコミュニケーションの難しさと注意点

仕事術

あらゆるチャットツールが増えて、スマホもあって、世の中は大変便利になっております。特にLINEを初めとするチャットツールはめちゃくちゃ便利で、もはや使わない日はありません。

便利さの裏にある危険性

しかしながら、気軽で簡単だからこそトラブルになりやすいものです。
LINEグループで大人が喧嘩しているのを見たことはありませんか?テキストによるコミュニケーションは炎上しやすいのです。なぜなら誤解を与えやすいから。

たとえば、対面の場で「何言ってんの!」と笑顔でツッコミを入れた場合は、決して悪い印象とはならないはずです。でもテキストで「何言ってんの」と送った場合は、とても冷たい感じがします。人によっては怒る人もいるでしょう。

現代社会におけるテキストコミュニケーションの課題

今では誰もが気軽に使うテキストコミュニケーションですが、実はとても難しく、注意が必要です。
昔は文章を書くのは訓練を受けた人だけだったけど、現代は訓練を受けないままテキストコミュニケーションに入りますからね。大変です。

テキストコミュニケーションが難しい3つの理由

1. 感情が伝わりにくい

前述の通り、テキストだけでは感情は伝わりません。竹中直人の「笑いながら怒る人」を見てもらえばわかると思いますが、人は対面では、表情 ・姿勢 ・ジェスチャー ・トーン・言い方などで、いろいろな情報を得ています。

特に判断するのは感情です。
そもそも人間には、危険を察知する本能があります。笑顔だし友好的な人だ」「あれ?あの人怒ってる?」なんていうのを判断しています。
その上で「あいつあぶねぇかも」なんて思ったりするわけです。

しかし、テキストコミュニケーションで自然と感情が伝わることはありません。
つまり、感情を伝えるために努力しないと、絶対に伝わらないということです。
あなたがどんな感情で送っているのかが伝わるように努めましょう。

2. 事実と意見の区別が重要

よくありますが、事実と意見が混ざると訳がわからなくなります。これはテキストに限りませんが、テキストだとより誤認を与えがちです。

以下は事実と意見の混同が起きやすい会話の例です。

具体例:事実と意見の混同

A:「昨日の営業、途中退席してごめん。お客さん、ウチに依頼するか決めてくれた?」
B:「大丈夫だと思います」

A:「大丈夫って……契約になったのかが知りたいんだけど」
B:「あ、まだ決まってないです」

A:「そうか、決まるかなと思ってたけど……。お客さん、何か懸念事項について言ってた?」
B:「金額について不満そうでした」

A:「もう一度聞くけど、不満だと「言った」の?」
B:「いえ……言ってないかと」

A「じゃ、なんで不満だと言えるの」
B:「えーと…」

A:「もう一度聞くけど、何て「言ってた」?」
B:「ええー……確か、金額については交渉の余地がありますか、と言ってました」

A:「交渉ね……、何て回答したの?」
B:「私の一存で決められませんので、持ち帰りますと」

A:「そしたらお客さんは何て言った?」
B:「納得してくれたみたいでした」

A:「だ、か、ら、お客さんは何て言ってたの?」
B:「あ、すみません。えーと……確か、わかりました、と言ってました。それと、今思い出したんですけど、見積もりを指定の様式にして欲しいとも言ってました」

あるあるです。
これ、会話だとまだ相手に確認できますが、文章だと確認できません。確認できないどころか「意見」が「事実」として間違って伝わってしまいます

「テキストでは事実のみを書く」「意見を書くときは、意見とわかるように書く」
非常に重要なことだと思います。

3. 明確な表現を心がける

テキストはその場でわからないことを質問できません。そのため、解釈の幅が出ないようにするべきです。

誰が ・いつ ・何を ・どうやって ・なぜ

を部分を明確にしましょう。

具体例:タイムカードの説明

「タイムカードは普通にやってもらったら大丈夫ですよ」

だけでは伝わりにくいので……

「従業員それぞれが、仕事の開始・終了のタイミングでタイムカードに打刻してください」
「できれば事務の○○さんに、漏れがないか週に一度はチェックしてもらって、抜けているところは手書きで修正してください」

のほうが良いですね。

解釈の余地を0にすることはかなり難しいですが、なるべく幅が出ないようにしましょう。

専門用語の使用に注意

私たちはついつい専門用語を使ってしまいます。
「指揮命令権がある場合は~」と言われても、人によって受け取る印象は異なるでしょう。

  • ・出勤時間が指示によって決まっている
  • ・従事する業務も指示によって決まっている場合は~

としたら誤解は減るはずです。
相手が正しくイメージできるように伝わらないと意味がないので、専門用語を使用する場合は特に気を付けましょう。