業務効率化は、どの企業にとっても避けては通れない課題です。特に、複雑化する業務フローや情報のやり取りの煩雑さが、従業員のストレスをバンバン上げていきます。
そこで今回は、業務を効率的かつストレスフリーにするための具体的なポイントをいくつかご紹介します。
1.言語や単位の統一
まず、業務の中で使われる言語や単位、つまり、ある程度のフォーマットを統一することが重要です。こっちがメートルで伝えたのに、返答がフィートだったらイラっとしますよね。意外に多く見受けられます。
具体的な例を挙げると、
・作業プロセスへの認識が違う
書類作成の進捗を聞いても、作業プロセスの認識が統一されていないと状況把握が難しくなります。
「おおむね終わってます」と言われたけど、まだ進捗率30%だった。みたいなことが起きます。
「プロセスが10段階の5まで終わってます」という会話ができるとスムーズです。
・表現言語が違う
「保険の手続き」という言葉が何を指すかは人によって違います。
「保険の手続きやっといて」=「社会保険の手続きやっといて」
「保険の手続きやりました」=「雇用保険の手続きやりました」
みたいなことが起きがちです。この辺を統一できると良いでしょう。
2.初期対応の均一化
次に、問い合わせや問題が発生した場合の初期対応を均一化しましょう。初期対応がバラバラだと「これどこまで終わってるの?」みたいな揉め事につながります。
これが業務を引き継ぐ人にとってすごくストレスになってしまうので、マニュアル化が理想です。
また、初期対応の均一化を目指すためにも、窓口も一元化しましょう。
複数の問い合わせ窓口が存在すると、誰がどこに連絡すれば良いのかがわからなくなり、無駄な時間が生じます。
問い合わせ窓口を一元化し明確にすることで、問題解決までの時間を短縮し、従業員の負担も軽減できます。
なお、窓口の人が毎回、対応指示をテキストに起こしていくと自然にマニュアルが作成できます。わざわざマニュアルを作るのは大変なので、日々の業務指示や連絡が転用できる形を目指すのが理想的です。
3.責任者の決定
どの業務においても、最終的な責任者を明確にしておきましょう。責任者が決まっていないと業務が宙に浮いてしまい、結果的に誰も問題を解決しないまま時間が経ってしまうことがあります。
各タスクやプロジェクトごとに「この人が最後に責任を持つ」という体制を整えることでスムーズな進行が可能になります。
「二人でやっておいて」みたいな指示をしてしまうと、どっちが責任者かわからなくなるのでやめましょう。
4.情報連携方法の決定
社内の情報共有は、円滑な業務を進める上で非常に重要です。どの情報を、誰が、どのタイミングで、どのツールを使って共有するかを明確に決めておきましょう。
たとえば、チャットツールなのかメールなのか、必要な情報を適切に伝えるルールを作ることで余計な問い合わせや確認を減らせます。特にどのツールを使うかは非常に重要です。
人によって、エクセルにメモしている、ワードにメモしている、ノートにメモしている、みたいなことになるとマニュアルも作りにくくなります。今はクラウド型のメモなどが多数ありますのでおすすめです。
窓口の人、責任者の人がチャットで指示する→指示をコピペしメモにしていくと、マニュアルが完成しますので連携方法が重要です!
5.期日の設定
業務には絶対に期日設定が必要です。いつまでにやるのかを決めていない業務は実施されません。逆に、期日さえ決めれば半分以上はうまくいったようなものです。
期日決定の方法は2つあります。発生から加算する方法と期限から逆算する方法です。
たとえば、発生から考える場合には「発生+N日」といった形で期日を設定し、期限から考える場合は「期限-数日」と余裕を持たせたスケジュールを組みます。
業務の性質によって設定しましょう。
6.イレギュラー対応をある程度は想定しておく
業務の中でイレギュラーな処理や予定外の対応は避けられません。なので、イレギュラー業務を行う余白の時間をちゃんと確保しておきましょう。
逆に言うと、一日8時間だとして、8時間いっぱいの予定を入れるのは実質不可能ということです。個人的な感覚だと、予定を入れられるのはだいたい80%が限界だと思います。
また、イレギュラー対応を定型化していく作業を繰り返していけるとさらに良いでしょう。
業務効率化は一度で完結するものではなく、継続的に改善していくことが大切です。
