私は浪人時代、予備校の先生に「人生で最も重要なのは想像力だ。想像力とは、見えないものを見る力だ」と言われて、今でも覚えております。
当時の私にはとても衝撃的で、今でも結構大事にしている価値観です。
実際に私たちが自分の目で見るもの、見える範囲というのは、相当に少ないと思います。
物理的にいっても、私たちが見える範囲は地球上のごくわずかな部分です。
しかし、私たちは常に、見えないものについて考える必要があります。
- ・今後の目標
- ・将来のこと
- ・相手が何を考えているか
- ・相手の真意
- ・何をしたら喜んでくれるのか
- ・どんなメリット、リスクがあるのか
考えないといけないことが、たくさんあります。
そういった目に見えないものを考えるときに重要なのが、想像力です。
たとえば、クライアントはさまざまですから、わかりやすい依頼もあれば、わかりにくい依頼もあります。
そういった際には、
- ・何をしたいのか
- ・何を達成したいのか
- ・何を目的としているのか
- ・何が障害になっているのか
- ・何がリスクになるのか
を考えます。
このとき、いかに相手の置かれている立場や状況をイメージして考えられるか=想像力を働かせられるかが非常に重要です。
- ・今の仕事内容や、どんな作業をしているのか
- ・会社の人員、どんな年齢や立場の社員が多いか
- ・リーダー気質か、職人気質か
- ・職場の環境、デスク配置や事務所のフロア割
- ・経営者が大切にしている価値観は
- ・バリバリやりたい人か、平和にいきたい人か
- ・今の業務は忙しいのか(作業する時間、考える時間はあるのか)
- ・手伝ってくれる人、相談できる人はいるのか
- ・プライベートはどうか
- ・家族はいるか、独身か、実家か、一人暮らしか
なるべく多くのイメージを膨らませることで、依頼への理解も、提案する解決策も良くなるはずです。
つまり!相手のことをいかに想像するか!
それによって相手への理解も、こちらの返答も変わります。
ただ、注意してもらいたいこともあります。
想像と思い込みを区別してください。
想像力は大事です。イメージをしてください。
ただし、そのイメージが合っているかを確認しないと、ただの思い込みになってしまいます。
思い込みで対応すると、いい結果を生みません。
イメージする→そのイメージが合っているか確認する
この繰り返しが相手への配慮につながります。
配慮ができると「気が利く人」と言われます。
気が利く人になると、相手は感謝してくれます。
私は弊社を、配慮に溢れる、気が利く社労士事務所にしたいと思っています。
私たちの仕事は相手の知らないリスク、気が付いてないリスクをカバーする仕事です。お節介なくらい気が利くほうが良いのです。
ただ、相手を想像しないお節介は、本当のお節介になってしまいますので注意しなければなりません。
相手の置かれている状況を想像する力を身につけることで、気が利く社労士事務所に近づくのではないか。そんなふうに思っています。
